巨海雷雨

音楽中心の雑記

JojiのGlimpse of Us

Jojiの新曲、"Glimpses of Us"が良かった。美しいピアノバラードと破壊的なMVのギャップが堪らない。混沌としたノイズが入っていない正式な音源より、MVの音源の方が好き。

 

MVは先進国に住む若者の、破壊的な生活の実態。いまの欧米諸国の若者のリアルであり、それを私は日本の近未来として受け止めてしまう。失望や感傷の生々しさが映像と音楽から伝わってきて、痛い。映像終盤の塀に書かれた"HELP"がこの破壊の根底にあるんだろうな。将来へ続くのは明るい登り坂ではなく、ただ、薄暗い下り道が続いている。

 

曲と映像に共通するのは、安らぎは一瞬(glimpse)であり、そこに永遠は存在しないということ。

ハイポジの身体と歌だけの関係

こうも暖かい霧の日が続くと、ハイポジの身体と歌だけの関係(1994)を聴きたくなる。

 

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ライナーにある通り、アルバムのコンセプトは"音楽"と"身体の関係"。だから歌詞が生々しい。ただ言い回しは詩的だし、幼さを感じさせられるくらいに素直だという印象。

 

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「保存する方法」では、消えていく・残っていない、「身体と歌だけの関係」では、がんがんやって早くあきてね・歌だけが残る、という言葉を繰り返している。なんだかこういった空虚さが好きだな。アルバムの最後が「あなたはなんでもいい」で終わるのも、痺れるポイント。

 

こういったテーマの日本語歌詞には苦手意識があるけれど、このアルバムには嫉妬や執着のような感情なく、純粋に音楽と身体と空虚さしか取り扱っていないので、気持ちよく聴けるんだろうなと思う。

 

演奏に関しては、もりばやしみほの歌声と軽やかで気怠げな演奏が最高。特にベースのうねり感が、春っぽくていい。エマーソン北村や、ビブラストーンの横銭ユージが参加しててビックリした。

 

dub好きとしてはremix盤も欲しいな。

空山靈雨と酒

今週は、空山靈雨(1988)を聞いていた。環境音をサンプリングした音があるわけではないのに、なぜ自然を感じるんだろうか。深夜に自然風景を放映するテレビ番組を観ている気持ちになる。子供の頃、ふと目覚めた時に1人で観ていた時の気持ち。

 

ここ1年、車社会で生活しているせいか、全く酒を飲まなくなった。飲んでも2週間に1回程度。2、3杯で翌日に残るようになってしまった。弱体化。前日楽しかった分、翌日が辛い。快と不快は±0になるように調整されてるんだな、多分。

 

池田亮司とブレイクコア

池田亮司展行きたいけど青森か。

池田亮司といえばタイトにピコピコする印象が強いが、2021のEPがアンビエント感満載で良かった。全身を包み込むような、まろみのある轟音(当てはまる用語があると思うけど、なんて言うんだろう?)が好きなので、是非とも全身で聴いてみたい。目で見ても楽しいし。

 

preenfm2が気になる。

 

アイボリーのセットアップを購入。黒が好きなのでイメージと合わないかなと思ったけど、着てみたら気分が上がった。仕事に行く時の気分が上がる。色も生地も春っぽくて良い。

 

春になると、精神不安定な人が増える。植物が冬の間溜め込んできたエネルギーを、一気に放出してる時期なんだから、人間の調子も狂って当然のように思う。私も何だか春はおかしくて、毎年無性にブレイクコアを聴きたくなる。今週いちばん刺さったのはMachine GirlのWlfgrl(2014)。壊れたキックの音と、目まぐるしく回転するビートが、春の軽快さと重さに似ていて良い。

去年はAphex TwinのCome to Daddyを繰り返し聴いていた。Pappy Mixの方が好き。

あとSewerslvtとか。

Gabber Modus Operandiとか。

よく考えたら長谷川白紙もブレイクコア

複雑なビートは聴いてて楽しいし、幅広いジャンルを網羅してるところが魅力的だと感じる